2023年2月25日(日)にケープハイラックスの「クンクン」が死亡いたしました。
亡くなる2日前に腹痛症状があり、治療中でした。
解剖の結果、死因は”腸重積”と判明しました。
2020年10月16日に(5歳のとき)盛岡市動物公園から城山動物園にやってきました。
10月9日に8歳になったばかりで、寿命が10年から15年と言われていますので、すこしだけ早いお別れになってしまったことに悲しい気持ちと天寿を全うさせてあげられなかった悔しさでいっぱいです。
もともと虚弱体質で、よく体調を崩すことが多かったクンクン。
なかなか薬を受け入れてくれず、なにをどうしたら薬を飲んでくれるか、体調を崩したときは工夫することで頭がいっぱいで、上手く薬が入っても、次の投薬では全く受け入れてくれなかったり、投薬中はいつもの倍、試行錯誤が絶えない日々でした。
他の子より治療頻度が多く、いやな思いもさせてしまったときもあるのにも関わらず、毎朝声をかけると疑いもせず近寄ってきてくれる子でした。
他の子より警戒心が薄く、私たちの手からご飯を食べてくれる子でもありました。人にも慣れていたため名前を呼ぶと近寄ってきてくれたり、鳴いて返事をしてくれることも。それもあり、職員たちは文字通り、クンクンにメロメロでした。
2022年5月30日に「シオリ」が、2023年7月1日に「おやき」がそれぞれ、クンクンのお嫁さん候補として来園しましたが、残念ながら子宝には恵まれませんでした。
2頭と顔合わせした時には攻撃するそぶりもなく、むしろ「もともと一緒に暮らしてたよ」と言わんばかりの距離の詰め方をして、本当に仲睦まじい姿を見せてくれました。
また警戒心が強いシオリとおやきは、私たちに難なく近付いていくクンクンを見て、恐る恐る近寄ってくることがほとんどで、人に慣れているクンクンは、同種間はもちろん、私たち職員との懸け橋になってくれていました。
SNSなどにクンクンの写真や動画をあげると、いいねやコメントをたくさんいただたり、クンクンに声をかけたり、誕生日にはたくさんのお祝いコメントをいただいて、たくさんの方に愛されているのを日々実感していました。
城山動物園にいたあいだ、”ケープハイラックス”という魅力あふれる動物のことを多くの人に広めてくれたと思います。
クンクンを可愛がっていただき、またたくさん愛していただいてありがとうございました。
クンクン、本当にありがとう。ゆっくり休んでね。いつまでも大好きだよ。